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英語で接客するとき使えるフレーズ|レストラン・カフェ・アパレル

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4 5月 2017
接客で使える英語フレーズ

海外留学はお金がかかるもの。留学を考えている人の中には、「滞在先でアルバイトをしたい」と思っている人もいるのではないでしょうか。
アルバイトにも種類はありますが、今回取り上げるのは接客業です。お客さまを相手にする接客業には、覚えておくと安心なフレーズがいくつかあります。
レストランやカフェなどの飲食店や、アパレル販売では、お客さまが来店してから退店するまで、どのような表現を使って接客するのか、接客アルバイトで覚えて使える英語のフレーズをご紹介します。

接客で使える英語フレーズ

||目次||

1. 「いらっしゃいませ」の表現

2. レストランやカフェの接客フレーズ

3. アパレル店の接客フレーズ

4. レジで使う接客フレーズ

5. 慣れないうちは拙い英語でも大丈夫

 

「いらっしゃいませ」の表現


日本ではお客さまが来店すると、店員は「いらっしゃいませ」と声を掛けます。英語で同じように「いらっしゃいませ」と言うには、どのような表現があるのでしょうか。

 

●英語に「いらっしゃいませ」というフレーズはない

日本語の「いらっしゃいませ」に当たる英語のフレーズはありません。学校の教科書などでもおなじみの「May I help you?」は、店内で商品を前に悩んでいるお客さまに対して、「何かお手伝いしましょうか」と聞くためのものであって、お客様が来店した際の声掛けには使われません。
入店時の声掛けは、最もポピュラーなあいさつである、「Hello!」や「Hi.」といった表現で構いません。他に、「Hello, how are you?」という表現もあります。「How are you?」は元気かどうか尋ねているのではなく、入店時の一般的なあいさつとして使われています。
また、TPOによってもフレーズは使い分けられます。「Hello!」や「Hi.」はカジュアルなお店では通用しますが、少しフォーマルなレストランなどでは、「Good morning.」や「Good afternoon.」「Good evening.」といったフレーズを使用します。「ようこそいらっしゃいました」という意味で「Welcome.」を使うのでは、と考える人もいるかもしれませんが、英語圏のお店ではあまり使用されません。

 

●英語ではフレンドリーな接客が好まれる

英語圏では、フレンドリーな接客が好まれる傾向にあります。なかなか初めはできないかもしれませんが、ボディランゲージやアイコンタクトも交えつつ、始めてみましょう。

 

レストランやカフェの接客フレーズ


レストランやカフェの接客フレーズ

ここからは場面設定をより具体的にしながら、すぐに使える接客フレーズをご紹介します。まずは、レストランやカフェなど飲食店でよく使われるフレーズを見てみましょう。

 

●入店時に使うフレーズ

お客さまが入店したら、以下のフレーズで人数を聞いたり、席へ案内したりします。


・How many people are in your party?(何名様ですか?)
お客さまの人数を把握するためのフレーズです。この場合の「party」は、ある程度集まった人の「集団」のことを指しています。海外で自民党のことを「Liberal Democratic Party (LDP)」という際の「Party」と同じ用法です。


・Would you like a smoking or non-smoking table?(喫煙席と禁煙席のどちらがよろしいでしょうか?)
喫煙席か禁煙席以外にも、テーブル席かカウンター席のどちらを希望するのか聞く際には、「Would you like a table or a counter seat?」と尋ねると良いでしょう。


・This way, please.(こちらへどうぞ)
お客さまを席まで案内する際に使います。案内するまでに少し待ってもらったときには、「Thank you for waiting.」(お待たせいたしました)と先に付け加えても良いでしょう。

 

●注文を受けるときに使うフレーズ

お客さまに注文を聞いたり、飲み物を薦めてみたり、注文を確認するのに使うフレーズです。


・Are you ready to order?(ご注文はお決まりでしょうか?)
「May I take your order ?」や「Can I take your order?」(ご注文を伺ってもよろしいでしょうか)という表現もあります。もし注文が決まっていない場合は、「Not yet.」(まだです)などの返答があるので、「I’ll be back in a few minutes.」(数分後にまた参ります)と伝えましょう。


・Would you like something to drink?(お飲み物はいかがでしょうか?)
料理と一緒にドリンクの注文を伺う際に使うフレーズです。「Would you like ~?」は他にも使いまわしができる表現で、食べ物や飲み物を続ければ「~はいかがですか?」と尋ねることができます。例えば、「Would you like (some)more water?」(お水のおかわりはいかがですか?)と言って、お水のおかわりを提供するときにも使えます。


・We recommend~.(おすすめなのは~)
お客さまが注文に迷っているときは、「We recommend a chicken steak.」(おすすめはチキンステーキです)というように、おすすめのメニューを紹介します。「It taste good.」(おいしいですよ)や「You will like it.」(きっと気に入りますよ)といったコメントを付け加えても良いでしょう。


・I will confirm your order.(ご注文を確認いたします)
注文を受けて、最後に注文を復唱するときに使います。ドリンクの注文がなかった場合は、確認の前に「Would you like something to drink?」を使って、ドリンクを薦めることもできます。


・Certainly.(かしこまりました。)
主に高級店で使われるフレーズで、ファストフード店のようなカジュアルな飲食店の場合は「Sure.」で問題ありません。「Certainly.」と答えると、堅苦しい印象を与えてしまう場合があります。

 

●料理などを提供するときに使うフレーズ

料理を提供するときや、食べ終えた皿を下げる際に使えるフレーズです。


・Here you are.(どうぞ。)
料理をサーブする際に使います。この後に「This is ~.」と続けて、メニューを伝えることもできます。最後のメニューを提供し終えたら、「Enjoy your meal.」(どうぞお楽しみください)や「Take your time.」(どうぞごゆっくり)と言いましょう。


・May I take your plates?(お下げしてもよろしいでしょうか?)
お客さまが食べ終えたら、一言声をかけて皿を下げましょう。他にもくだけた表現で「Are you done?」や、「Are you finished?」といったフレーズがあります。食べ終わっている場合は「Of course.」や「Yes, please.」などの返答があり、まだ食べているときは「Not yet.」と返答があります。

 

アパレル店の接客フレーズ


アパレル店の接客フレーズ

お客さまの来店から会計まで順を追って、アパレル店で接客する場合によく使うフレーズをご紹介します。

 

●来店したお客さまに声を掛ける際のフレーズ

・Please let me know if you need anything.(何かありましたら、お声掛けください)
お客さまが商品を手に取って悩んでいるときや、店内を見て回っているときに使えるフレーズです。ディスプレイと違うサイズや色を持ってくることを提案する際には、「We have it in various colors.(色違いもございます)」や「Let me bring you an L.(Lサイズをお持ちします)」というフレーズも使えます。


・Are you looking for anything in particular?(何かお探しですか?)
何かを探して店内を回っているお客さまに対して使います。探していた商品を持ってきて、さらに薦めるときには「This jacket is popular among young people.」(こちらのジャケットは若い方に人気ですよ)などと言ってみても良いでしょう。


・Please take your time.(ごゆっくりご覧ください)
飲食店でも使えるフレーズです。声掛けをしたところ、お客さまに「I’m just looking around.」(見ているだけです)といわれたときや、対応を終えてお客さまから離れるときなどに使います。

 

●試着の際に使うフレーズ

・Would you like to try it on?(ご試着されますか?)
試着を提案する際に使います。試着する場合は「The fitting room is over there.」(試着室はあちらです)と、案内しましょう。お客さまが試着したら、「How do you like it?」や「How is it?」(いかがですか?)と尋ねます。


・It really suits you.(よくお似合いですよ)
お客さまが試着室から出てきたときや、買うのを悩んでいるお客さまの背中を押すときに使えるフレーズです。購入まであとひと押しなら、「This is the only one left.」(こちらは最後の一点です)と言ってみるのも良いでしょう。

 

●在庫の確認に関連するフレーズ

・Let me check.(確認いたします)
在庫の確認をするときなど、お客さまの元を離れて確認する必要がある場合は、このフレーズをいってから立ち去りましょう。


・I’m sorry, this item is out of stock.(申し訳ございません。こちらの商品は在庫を切らしております)
お客さまが希望している商品の在庫がない場合に使います。他の店舗であれば在庫があるかもしれないときは、「Would you like me to check other stores?」(他の店舗も確認いたしましょうか?)と聞くこともできます。他の店舗の在庫を取り寄せられる場合は「We can back order it for you in several days.」(数日で取り寄せが可能です)というフレーズを使います。

 

レジで使う接客フレーズ


レジで使う接客フレーズ

レジで会計をする際も、よく使われるフレーズを覚えておけば安心です。クレジットカードなど、日本とは異なる対応には注意しましょう。


・Wait in line, please.(一列になってお並びください。)
レジ前が混雑したときに使えるフレーズです。お会計にスムーズに対応するためにも、列が長くなってきたと感じたら、ひと声掛けてみましょう。


・Would you like to pay separately?(お会計は別々でしょうか?)
飲食店やレストランでグループの会計を行うとき、個別会計にするかどうか尋ねるのに使います。反対に、一緒に会計するかどうかを聞く場合は「Would you like to pay together?」(お会計はご一緒ですか?)と尋ねます。


・Would you like to pay by cash or charge (credit card)?(現金かクレジットカード、どちらでお支払いされますか?)
このフレーズと同じような意味合いで「How would you like to pay?」という尋ね方もあります。なお、海外ではカード払いの際に、一括か分割かなど支払回数を尋ねることはあまりありません。


・Your total is ~.(合計で~円です)
会計金額を伝える際のフレーズです。併せて商品数を伝える場合には「That is 30 dollars for seven items.」(7点で30ドルです)と言います。お金を受け取ったときは「Out of 10 dollars.」(10ドルお預かりします)というフレーズを使ったり、ちょうどの金額の場合には「Thank you.」と返したりします。


・Here is your change.(こちらがお釣りです。)
お釣りを渡すときに使います。「charge」の部分を「receipt」に変えると、「こちらがレシートです」という表現になります。


・Thank you. Have a good day!(ありがとうございました。またのお越しをお待ちしております。)
会計が終わり、お客さまが退店する際のあいさつです。「Have a good day!」は昼夜問わず、一日中使うことができます。レストランのディナーなどでは、「Thank you. Have a good night.」と言うこともできます。

 

慣れないうちは拙い英語でも大丈夫


英語で接客するのに、完璧な語彙力は必要ありません。ご紹介したフレーズの中から、必要なものを選んで覚えてみてください。大切なのは、いかにコミュニケーションをとれるかどうかです。
最初のうちは拙い英語であったとしても、ボディランゲージやアイコンタクトも使って伝えようとすれば、相手も理解してくれます。実際に話してみて、どんどん覚えていきましょう。

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